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爽快倶楽部編集部


静かなる群れ
2012.8.1
毎週、数万の人々が首相官邸を取り巻きデモ行進を行っている。デモに参加しているのは、およそ政治的主張とはまったく無関係の一般の人々である。かってデモ行進は日本にも存在した。60年安保、70年安保の時のデモがそれである。が、今回のデモ行進はそれらとはまったく違って見える。かってのデモは政党、労働組合、学生党派など組織されたものだった。彼らはときに過激であり、暴力的でもあった。今は、静かな抗議である。もうひとつ、本質的な違いがある。かってのデモには、資本主義、社会主義というイデオロギーが存在した。今は、そうした社会体制選択の、いわば政治思想とはほど遠いところにある。どちらが社会運動として有効なのかを、ここで議論しようとは思わないが、デモ行進が政治に対する民衆による抗議行動である以上、その有効性は、いずれ問われる。脱原発という民衆による静かな主張が国の政策を変えるか否か、その結果は遅かれ早かれ出る。もし、この主張に対して国が原発再稼動方針を変更しないとすれば、いったいこの運動はどのように変化するのか興味あるところで。自然消滅していくのか、このまま延々と行くのか、あるいは先鋭化するのだろうか?
アラブ諸国では、民衆の運動によって政治体制が大きく変わった。国と民衆との間で武力による内戦さえ起こった。日本で同様なことが起こることはありえないが、いずれ行われる選挙によって、現在の民自公という圧倒的多数の政治体制は大きく変わる可能性はある。
これから、国民はいかなる選択をするのだろう。
編集主幹 伊藤秀雄




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