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爽快倶楽部編集部


平成24年2月1日
Xデー
昨年の東北大震災において、首都圏も大きな揺れに襲われた。交通機関のほとんどが止まり、首都圏に働く多くの人々が帰宅難民となり道路にあふれた。津波においては、地震発生後に起こった大津波が次々と東北太平洋岸の町を飲み込んでいく情景をテレビ中継で見た。首都圏での震災被害は、浦安など一部での液状化を除いて大きな被害をもたらさなかった。福島原発事故においても、首都圏は強制的な避難区域にはならなかった。この意味では、東北の直接的被災に対して、首都圏の人々は、ある意味、傍観者であったといえるかもしれない。
1月の末、地震の専門家によって首都圏直下型地震の発生確率が、これから4年以内に70%であると発表された。これが正しければ、きょうにも、明日にでも大地震が首都圏で発生してもおかしくない状況にある。
この、危機を前にして、我々はどれほどの覚悟をもっているだろうか?どれほどの準備をしているだろうか?たしかに、地震発生の予測は、現代の科学水準ではできない。予測はあくまでも予測であって確定した未来ではない。だが、地震の発生は誰にも止めることができない、これは事実である。
現実に地震が起きた場合、国の中枢機関が首都圏に集中しており、そのため、災害救助、消防、支援物資配給などの行政機能が止まる可能性がある。今、首都圏に住む我々にとって最も重要なことは、まず、地震発生時にそれぞれの場所で命を守ることである。そして発生からおよそ1~2週間、自分の家族だけで生きる準備をすることである。自分の家族が守れるなら、他者を助けることもできる。
Xデーはいつだろうか。
爽快倶楽部 編集長 伊藤秀雄




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