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爽快倶楽部編集部


平成21年11月1日
新たな国家展望
鳩山政権が発足して、およそ1カ月である。このわずか1カ月の間に様々な報道がなされてきた。今回はその報道のあり方について考えてみたい。
政権交代によって一番戸惑ったのは、旧与党自民党ではない。自民党自体、選挙前にその大敗について多くの人々が予測していたし、やはり、かく成ったかという感想であろう。が、マスコミにおいて、とりわけテレビ報道において、政権交代が確実視されていたにもかかわらず、実際その事態が起きてみれば、いかに対応し評価してよいのかわからぬ状態である。この1カ月、テレビ報道各社は、この新政権において何を評価し、何を検証し、批判すべきかの軸をもってこなかった。ある放送局では、最早過去の亡霊でしかない竹中氏を登場させ、かっての小泉路線賛美をさせ、また別の放送局では、小泉氏の声優としての動きを報道した。かって小泉政権誕生時に、多くの放送局が先を争って報道合戦をしたサプライズ人事なるものを考えてみれば、テレビ報道局そのものは、政治に対して単に劇場性を求めているだけであることは明らかである。自民党に対して与党ボケなる形容があるが、マスコミにおいても、これが甚だしい。これが日本のテレビ報道の品性である。
新政権が、戦後五十年以上続いてきた自民党政治の澱を拭い去り、あらたな変革をもたらそうとしているとき、それが成功するかどうかはわからない。だが、それはまず、自民党政治の総括から始めねばならない。財政悪化のの元凶もそうだが、それに勝るにも劣らぬのが、日米安保条約の評価と今後の展望である。少なくとも米国はじめ、アジア各国の政権は、日本の新政権の国防に対する考え方を注視しており、大きな危惧をもって注視している。日米安保体制を見直すということは、ある意味大きな危険をともなう。国防において仮想敵国という概念がある。少なくとも現段階においては日本は米国の仮想敵国ではない。逆に云えば、太平洋戦争後、仮想敵国としてある日本を米軍駐留をもってその軍事能力を無力化してきたことに他ならない。日米安保の本質はここにある。今回の普天間基地移設問題は、その安保体制の主導権を米国、日本のどちらが持つかの瀬戸際である。これこそ日本の未来の国家像を描くべき重大国家課題である。
今、マスコミが注目し報道しなければならないのは、これである。
爽快倶楽部 編集長 伊藤秀雄




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